先生

私はいきなり手を抜き、先生の額に当ててみた。


「熱い……先生、熱有るでしょ?!」


「へっ?うそ?」


うそ?って…

『よいしょ』と起き上がり、机の引き出しから体温計を取り出すと脇に挟んだ。


―――ピピピピ


―数分後―
体温計から電子的な音が響いてきた。

脇から体温計を取り、液晶を見る先生。
私もその横から覗き込んだ。


【38.4℃】


うそっ?!
かなり高熱じゃんか!!!

「あっ、熱有るな」

しれっと言う先生に

「信じらんない。38℃って高熱だから!!何で気づかないの?」

「いや、ダルいとは思ってたんだよね」


いやいや、気付いて下さい。


「とりあえず、早く帰りなよ~~私も荷物置いてから、先生家に行くから」

先生に帰り支度をさせて、私はダッシュで家に帰った。

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