先生

「先生っ!!病人は休まなきゃ…」

真っ赤になりながら、必死に平常心を保っていた。

「純那、恥ずかしがってるの?可愛い」

「恥ずかしくなんか……」

本当は心臓バクバク言っちゃってるの。

先生ともうすぐ1年経つのに、全然慣れる気配が無くてすぐ胸がキュンとなるの。

そんな私をお見通しな先生は、

「純那、真っ赤だよ」

ってニヤついてるの。

「もう、先生キライ!!」

頬を膨らます私に、チュッとキスをすると

「純那、喉渇いちゃった。なんか飲み物持ってきて」

って。
こういう時だけ、病人になるんだから。

「はいはい」

なんか、先生のお母さんみたいじゃん。
って、お母さんにはキスしないか。

私は冷蔵庫からスポーツドリンクを取り出し、マグカップに入れて持って行った。

「はい、先生」

そう言うと、先生にマグカップを渡した。

「ありがとう」

と言って、グビグビ飲む先生。

「純那も飲む?」

「あっ、うん」

そう言って、手を差し出すとまたもや引き寄せられ、いつの間にか先生の側に。

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