先生
電話を切った私は、布団に入り眠ろうと努力してみた。

でも先生と話したせいか、目を閉じると色々と先生との思い出が蘇ってくる。

仕方無く上半身を起こすと、カーテンを開けて空を見上げた。

まん丸い月は、怪しげに輝いている。


時計を見ると、夜中の12時を回っていた。
もう、2時間も寝れないで居たんだ。

すると、また私の携帯が鳴り始めた。


こんな時間に……誰だろう?


私は携帯を開くと、『真咲先生』からの着信だった。

急いで通話ボタンを押す。

『もしもし?こんな時間にどうしたの?』

『純那?下見て』



ん??した??


まさか!!!


私は窓を開けて道路を見た。



先生!!


車の前に立ち、片手を振りながら先生が立って居たんだ。

私は急いで下に駆け下りると、玄関から飛び出した。

笑顔で立ってる先生に駆け寄り、先生の胸に飛び込んだ。

「何で居るの?」

「会いたかったから」

そう言う先生に、ハッとしてキョロキョロと辺りを見回す私。

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