先生
ポケットからさっき貰ってきたミルキーを取り出すと、口に放り込んだ。
んん、甘い。
ミルキーを食べると、先生とのキスを思い出してしまう。
もう、思い残す事は無いかな。
私は立ち上がると、ゆっくりとスカートを払い鞄を広い上げる。
校庭を見ると、流石に人が殆ど居なくなっていた。
帰らなきゃ……
もと来た道を戻り、下に降りると校門まで続く一本道を歩き始めた。
校門を出ると、もう私は現役高校生では無くなってしまう……
そんな事実が、私の足取りを重くさせていたんだよね。
分かってる。
たた、少しだけ名残惜しいの。
もう先生じゃ無くなるのが……
私は俯きながら、一歩一歩ゆっくりと歩いていたんだ。
俯いていた私の視界に、校門のレールがフェードインしてきたの。
私は覚悟を決め、ゆっくりと顔を上げた。
すると、そこには……