先生
――――バシッ




いった――――い!!!!



私は頭を抑えると、文句でも言おうと振り返った。


「真咲先生?!」


「こんな所ではしゃぐと、危ないだろうが」


日誌を持ちながら、先生っぽい事を言うから笑っちゃった。


「マサキングじゃん」


怖いもの知らずな篠が言う。

もちろん、マサキングとは真咲先生のアダナで、クラスの人達はみんな言ってるんだ。



――――バシッ




「真咲先生と呼びなさい」


先生は、さっきと同じように篠を日誌で叩いた。



そっか……



誰にでもやるよね。

些細な事だけど、特別じゃないんだなって実感しちゃった。



当たり前だし、分かってるつもりだけど



ちょっぴり悲しいかも。


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