初恋 〜I think you〜
・勘違い
「おはよう有沙…」
「あ…優季…大変だよ!!」
「何… ?」
「あ!平川さん!!」
女子が詰め寄ってくる。
「平川さん、梨脅した訳 ? 信じられない」
「え… ? 何言って…」
教室の掲示板には私と梨ちゃんが写った写真が貼りだされていた。
「ちょっ…何コレ!?」
「ウソつく訳 ? 信じられない!!そんな事しなさそうなのに」
「梨が可哀想だよ!!どうすんの!?」
「私知らな…話してただけだもん!!」
「最低だね!!」
女子達は去っていった。
「何アレ…私脅したりしてないのに…」
「私信じてるよ ?」
「有沙…ありがとね」
こうなったら梨ちゃんからちゃんと言ってもらわないと…。
でも今日梨ちゃんは学校には来なかった。
今日は水曜…。
放送をしなきゃいけない。
優也くん…どう思ったかな… ?
放送…ヤダなぁ…。
―…昼食の時間。
沈黙が続く…。
「優季…あのさ…」
「…え……」
「梨脅したりしてないだろ ?」
「してない…してないのに…」
「お前はそんな事するヤツじゃないよな…でも梨もそんな事しねぇはずなんだ…」
確かに梨ちゃんはしないはず。…でもあの時の様子を考えるとわからない…。