初恋 〜I think you〜










「優也くんに出会えてよかった」

「…俺も」

「ありがとう…」







ずっとずっと言いたかったの






あなたに…ありがとうって…







「優季、渡したいものがある」

「なぁに?」

「買ってきてもらったんだ」







優也くんは引き出しから小さな箱を取り出した。







「あけて?」

「うん」







「…っ……!!」







箱をあけた瞬間涙が零れた。






そこには何もついていない指輪。







「俺とお揃い」

「ペアリング…」

「貸して?」






そして優也くんは私の右手薬指に指輪をはめた。







「次はもっといいのやるから……まだ左手にはつけんなよ…?」

「…うん」







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