初恋 〜I think you〜
「電話出ないの?」
「知らない番号なんだよね…」
梨ちゃんは私のケータイの画面を覗きこんだ。
「!!ちょっとこれ…」
「え…?知ってるの…?」
「これ…私の行きつけの病院…」
「病院…?なんで…」
「あ…切れた…」
病院…なんでかな…?
「私がかけなおそうか?」
「え…でも…」
「いいから…あー…今日からさ、仲良くしよ?私心入れ変えるし」
「うん…」
プルルルルル…プルルルルル…
「もしもし、牧野先生をお願いします」
『お電話変わりました牧野です』
「あ、先生!!平田ですけど…」
『梨ちゃん!?大変よ!!』
「え…?あの…」
『優也くん事故にあったのよ!!』
─────事故?
『平川さんって子にも電話したのよ、梨ちゃんも早く来て!!!!』
「わ…わかりました」
プーッ…プーッ…
私の時間は止まって、動きだそうとはしなかった。