せーしゅん。【短編集Ⅲ】
唯一助けなのは
ここは人気の少ない廊下で
窓が開いて涼しい風が吹いていること。
暑い今日なんてちょっと最適。
でも、逆に言えば
手汗と脇汗が冷えてちょっと気持ち悪いかも。
それ以外はちゃんとコンディションは整えてきた。
だって前から告白するって決めてたから。
だけどどれだけ覚悟やイメトレをしても
緊張するものは緊張する。
正直、相手の返事なんて聞かずに
この場から逃げたかった。