せーしゅん。【短編集Ⅲ】

彼女は淡々と引越してからの事を
僕たちに話した。

結局、憧れの人とは
会えたけど呆気なく断られたと
笑って話した。

けれど彼女の顔色は
あまりよくなかった。

彼女の純粋な心は
たぶん僕たちにしか
分からないのだろう。

きっとあの頃の僕は
そう言うはずだ。



僕たちの懐かしい恋心が今、
思い出となって蘇ってくる。


あの夏の終わりのように

キラキラと。






―END―

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