イケない年下クン♂~キミと初めて~
一気にアタシに視線が集まった。
なんでアタシ?
「ちょっと~紗英?どういうこと?」
佳織がニヤニヤした顔で聞いてきた。
「紗英ー!!なんでだよ!」
剣也はアタシの方に近づいてきた。
『アタシが知るわけないじゃん!さっき少しいろいろ…あっただけで!』
アタシは感づいた。
アタシはこの年下クンからいいようにいじられてる。
顔はいいけど、中身は人一倍悪い奴だ。
《えー…静かに。皆さん、正面を向いてください。》
伊藤奏…。あの年下クンはアタシにむかって…
人々を魅了する声で言った。
「隅々まで案内してしてください♪紗英先輩♪」
女子はその甘い声に悲鳴をあげた。
こいつ…最低だ。