―虎桜伝 K O O U D E N―
壺や瓶、置物、掛軸…
「すごい。こんなにたくさん…」
兜に西洋鎧、刀、剣…棚に乗らないものは無造作に立て掛けられていて。
溢れかえる骨董品を目の前に、ただただ驚くしかなかった。
そんな、次々に目移りする、あたしのせわしない目に飛び込んできた、
巻き物の…山。
「これは…?」
その山の脇にチラシのような紙が1枚、簡単に丸めて置かれていた。
カサカサ…
鞠を脇に抱えたまま、そのチラシを丁寧に開く。