色葉
「何かしら姫様?」


「貴方に姫と呼ばれたくはありません!!」


顔をしかめ、声を荒げるエリサ。その様子に皆口を閉ざした


「ふぅん。嫌味は通じるのか。何の用?」


「私は貴方を倒す気でいきます。絶対負けません。宣言します」


強い意志を秘めた瞳が真っ直ぐに古川つばさを射貫く


「へぇ。そういう目もできるのね。お飾りだと思ってたけどいいわ。エリサさん受けて立つわ」


あぁ~あ。あの目・・・・・・・・・ヤバイな


「つばさ。」


オレの声に驚く古川つばさ。


まぁ当たり前だろうな。こいつの名前、"つばさ"って呼んだのいつぶりだろ


「足下に注意しろよ。オレはいないからな」


「心配してくれるの?ずいぶん優しくなったのね」


ふふふと含み笑いをし。屋上のドアに手をかける


「陣、私は勝つわよ。全てにね」


そう言い残し屋上から消える古川つばさ


「ったく。全然わかってないなあいつ」


「どういうこと?」


「あの目した時のあいつはやり過ぎるんだよ」


「どういうことよ。もっとわかりやすく言いなさい」


「やり口がえげつなくなるんだよ。賭けだけでも十分やる気だったところに油を注いだから」


「えぇっと、すみません」


シュンッとするエリサ。


「いや、エリサは『ッガン』」


長の拳骨がクリーンヒットした。痛いぞこれ。絶対たんこぶできた


「次エリサをいじめたら蹴りあげるわよ?」


何をと聞けないのは信じたくないからだ


まさか、そこはしないよね?死ぬよ?



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