色葉
行き先を告げずに車に乗せられた


「罰って校外でしていいんですか?」


「は?あぁ、罰則点もらったんだ。


キャー、今度何してもらおう。石動くんでしょ?考えとかなきゃ。楽しみねぇ~」


「違うの!?じゃあ、今までのオレの心労は!?あんなに思い悩んだ時間を返せ!!!」


「私のせいじゃないでしょそれ。はぁ、素直に来てくれたと思ったら。素直に来るように調教しようかしら」


「今すごいこと言いましたよね!?生徒に対してしちゃいけないこと言いませんでした!?」


「欲求不満なんじゃない?解消してあげましょうか?」


「運転中の人に何を言われても怖くありません!!」


「その割にドアにへばりついて、私から離れられるだけ離れてない?」


「用心にこしたことありませんから」


というかこの人は油断してたら本当にされそうで怖い。怖くないなんて嘘さ。強がりさ


「石動くんファーストキスは?」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・先生には関係ありませんよね?」


「ふぅん、経験済みか。」


「な、何を根拠に!?」


「間があったから。石動くん否定する時は"即、かつ、大声で"が基本なんでしょ?」


「そんなわけ」


そこまでしか言えなかった


信号が変わって止まったことに気付かなかった


所謂、油断したぁぁぁぁぁ


「ごちそうさま」


唇をペロリと嘗めながらそんなことを言われた


「な、なななな何してくれとんじゃ~~~~~~!!!!」


「何ってキスよ?ディープの方が『そんなわけあるか!!!』」


「オレは、オレは、オレは、」


「いいじゃないキスくらい。初めてじゃないんだし。本当に乙女ねぇ。クスクス」


「笑い事じゃない!!


信じられない。教師が、教師が、」


「教師も人間よ?間違いも起こすわ」


「自分でいうな!!!つーかこの場合に使う言葉じゃねぇだろ!!!」


「さて、着いたっと。ほら終わったことを一々気にしないの。もうどうしようもないんだし」


「だからお前がいうなぁぁぁぁぁぁ。」



< 124 / 178 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop