色葉
その言葉に藤巻はあぜんとしてオレを見た


「なんだよ。そんなに変なこと言ったか?」



秀と古川つばさは納得したようにうなずいていた




「この高校目指す人なら誰でも知ってるんだけどね。陣くんのパンフにはかいてなかったからな」




「そうなのか!?じゃあお前が悪いんじゃねぇか」


古川つばさをこれ幸いと責めてみたが


「そんなの書いてあっても陣読まないでしょ?


どうせ学校の位置と名前と合格圏内の点数と試験内容しか読んでないでしょ?」


そんなことはない


学校の名前は読まなかったと言いたいが言ったらバカにされる


「そこまで読んでないようね」


なんでこの女は表情から情報を読取れるのだろう


「いいですか石動君。この高校は10クラス4学科ある訳なんですがそれにも上下があるんです」


とは藤巻


藤巻の説明によると


スポーツ科は1~3組があたり、1組は特に優秀な生徒が入る


同じように


進学科なら6~8組のなかで8組



特別科なら9・10組の中で10組



特殊科なら4・5組の中で4組


なんだそうだ


1・4・8・10は制服代と例えばスポーツ科なら部活に必要な諸経費も免除される大判振舞。


他にも色々と特待生として優遇されてるらしい


ちなみに相性が悪い学科として


進学科とスポーツ科


特別科と特殊科


とあげられる程仲が悪いらしく


たいていは


進学科と特殊科


スポーツ科と特別科


という組わけで合同授業をうけるらしい


だから古川つばさはオレを特殊科に入れたかったんだ


ざまあみろ


世の中そんなにうまくはいかねぇんだ


なんかスッキリした



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