色葉
「だからさっき"8組の人に・・・云々・・・"って秀が言ったのか」



「そうだよ。スポーツ科の人間が進学組に頭の回転を褒められるなんて快挙だよ」



「その進学組ってのは蔑称ですよ。秀君」


「なんで蔑称?」とはオレ



悪女のせいで何も知らずに来たからしょうがない


「進学科はぁみぃ~んな進学するからねぇ~


親のすねかじってるぅとかぁ~。勉強しかしてない暇人やろうぅ~


みたいなのが込められてるんだよねぇ~


まぁうちの学校しか通用しない言葉だけどねぇ」


「なるほど」


そう言った後に気付いた


この独特な雰囲気の人はここにいてはいけない人では?


4人が一斉にバッと向いた方向には会長が立っていた


あぜんとして反応できない中真っ先に回復したオレが代弁者になり疑問を口にする



「なんで会長がここに!?いつから!?」


「そうだねぇ~自己紹介してる時かなぁ?

生徒の積極敵な男女交際をぉ~生徒会は応援しますぅ~


って感じかなぁ~?


そぉそぉ~何でかって言えばぁ~


禿に投げられたぁ哀れな生徒のぉ~


うぅ~ん勇気ある生徒のぉ~


お見舞いだよぉ」



お見舞いだなんていいとこあるんだな


感激して会長の手を握り、元気があることをアピールする


「大丈夫です会長。あんな禿に投げられたくらいどうってことありませんよ」


「そうなんだぁ~良かったぁ~

あぁ大仏くぅんこれなぁ~んだぁ?」



そう言って握っていない方の手に持っているものを見せる会長



それは俗に言う無線って呼ばれるもので


「・・・・・・・・・・・・・・・会長嘘ですよね?」


「ほんとぉ

これはねぇ~入学式を荒らしてくれた大仏くんへのプ・レ・ゼ・ン・ト」


さわやかでほほえましい笑顔を浮べる会長


そんな会長の手から漏れる音声


「ピ~ガッガッチャ


お前は本当にいい度胸だよ新1年

懲りてねぇようだから今から行ってやる待ってろ

ガッチャ」





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