色葉
「でも陣くんにとてラッキーかもね」


「なんでだ?」


「杉崎くんが傍にいれば女子は近づいてこないよ」


「確かに遠巻きに見られてるだけだなどうしてだ?」


「この万年発情期ザルのことだからね。昨日のうちにクラス全員に言寄って拒絶されてるよ」



今までの秀は良い意味で穏やかだったが、清に向けた目は冷ややかで軽蔑した目


秀でもこんな顔をするんだなと見ていたらウザイ声が聞こえてきた



「甘いぞ秀。昨日のうちにスポーツ科のめぼしい子は全員いった」



嘘だろ!?回復早くないか!?


「兄貴なに驚いてるんだよ。おれは昨日の兄貴に驚いたね。あれは普通病院送りだぜ


はははははははは


しかも、兄貴は格闘技やってないだろ?」


清の真剣さにこれは真面目に答えようと頭を切り換える


「あぁやってない」


「だよなぁ。格闘家だったらあのプレッシャー受けて平気なはずがない


いや、あのプレッシャーなら格闘家でなくてもわかったはず。


なのに格闘家でもない兄貴が覚悟決めてあの校長に突っ込むなんて


正直おれはブルって行けなかった。格闘家のはずなのに素人の兄貴に負けたんだ




情けない」



・・・・・・・・・・なんでこんなシリアスになる!?


でも目の前の男は本気で後悔しているように体を震わしている


やっぱスポーツマンだからどんなくだらないことにも負けたくないってことか!?


よくわからないがそんなにたいしたことじゃないと慰めようと口を開いたとき



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