色葉
ってちょっと待て


「それって全然オレのこと考えてのアドバイスじゃねぇ。オレの為になるアドバイスをしてくれよ」


「私のアドバイスが石動くんの為になるかどうかは石動くんが決めること。


私にできることは所詮私の為の行動。それをどう生かし、どう受け取るかは石動くんが決めることでしょ?」



「・・・・・・・・・・・・は?」


言われてることが全くわからん


「こんなんだからアーモンドなのよね。

いい?


私は私のためにしか行動しない。その行動をどうするかは貴方の自由ってこと」


・・・・・・・・・・・・・・・生かすも殺すもオレ次第ってことか?


つーか


「アーモンドってなんのこと?」


「そっちは石岡さんにでも聞いて。それにしても石動くんってこの学校のこと何も知らないのね。」


うわぁ呆れられてる


この学校ってみんなでオレを呆れるって取り決めでもあるんだろうか?


入学2日目の生徒に学校の知識なんぞ普通ないわ


「私のアドバイスは2つね」


担任の顔は真剣そのものでオレは無意識に聞く姿勢をとった


「1つ。
キミはスポーツ科のアーモンドだねって石岡さんに言うこと」


は?って思ったが真剣さは全く衰えていない為何も言えない


「1つ。
さっさと部活に入ること。これだけよ。」


言うだけ言って教室に向かう担任


「だぁ~~~~なんだそのアドバイスは
全然意味がわかんねぇ~~~~~~~~~~~~」


その叫びに反応するようにチャイムが鳴った


「あなたのせいで授業始まっちゃったじゃない急ぐわよ」



納得できなかったが、確かに遅れるのもまずいので


走り始めた担任を追うように走った




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