色葉
「ちょっと待て。ごちゃまぜって何だよ」


「なんかね。面接でやる一芸が校長と理事長にうけたら入れるらしいよ」


「はぁ?」


「そのままの意味。過去にはトランプタワー倒さずに10段とか見ただけでスリーサイズ当てたとか」


「どこで仕入れたんだそんな情報」


「学校紹介のパンフレットに書いてあったよ」


「え!?載ってたかな?」


「何鞄あさってるの?」


「あぁ、パンフレット持ってくるように書いてあっただろ?」


「どこに?」


「パンフレットに。ほら」


そう言ってパンフレットを秀に渡す


秀は怪訝な顔でパンフレットを読んだかと思ったら


声をあげて大笑いし始めた


「ごめんごめん。本当だ。陣くんこれおれにくれない?」


「まぁいいけど、秀はなんでそんなもんほしがるんだ?」


秀はあごに人差し指を載せて「んー」っとうねった後にっこりと笑って


「おもしろいから」と答えた


更にオレが笑った理由を、おもしろい理由を問いただす前に教師が入ってきた


「ならべ。体育館で入学式だ」


おかげでオレは問いただすことが出来なかった


この事を後でオレは深く後悔する


そうこの時理由を知っていればあんなことにはならなかった

< 5 / 178 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop