色葉
だが、ここで愛梨先輩の纏う雰囲気が変わった


「小学生?キミは誰のことを言ってるのぉ?」


口調はあくまで優しく、表情も穏やかだ


でも、わかる人にはわかる


あれは返答しだいで相手を刈り取る


清は全く気付いてないらしい


不用意に近づき過ぎだ


教壇に上る清。清に近づいていく愛梨先輩


「えっと。あぁそういうお年頃ってことか。でも後10年後くらいだな。その時はちゃんとレ・・・・・・・・・・・・・。」


愛梨先輩は容赦なく


男にとっての絶対的な急所を蹴りあげた


見ていた男どもは皆一様に目を反らした


見ていられない。


あれは女には想像できない。想像を絶する痛みであり、同性ならばよっぽどのことが無ければ攻撃しない場所でもある


受けた清と言えば


悲鳴も上げず、股間を抱えて床に倒れ込んだ


保健棟に連れて行った方がいいのだが、女子たちは興味なさげ。


男子は愛梨先輩の攻撃範囲に入りたくないらしく誰も動かない


それにしても清


誰もが思いつつも地雷だから踏まないようにしようって思っていたことをこうもやすやすとやるとは。


今度から地雷処理は清に任せよう


そう心に決めた


「じゃあ、ルール説明を再開するね」


愛梨先輩は何事もなかったように微笑んだ


これは清放置だな


今の愛梨先輩目が怖い


清と同類と見なされたら・・・・・・・・・・・・・・・・・・やられるな


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