色葉
「決まってるじゃない。こういうことは対等でなきゃってそれだけよ」


何がどう対等なのかとても聞きたかったが、さっきのことがあって聞けない


同じ失敗はしたくない


「わかりました。こっちも来た用事を早くすませたいですし」


「その反応はつまんないなぁ~」とか


「石動くんも学習するんだねぇ」とか


ぶつぶつ言ってる担任を無視する


来た目的を果たそうと文句の言葉を口にする


「千景先生のせいで長に――――――石岡さんに殴ら、怒られたんですよ」


その言葉に千景先生の目が妖しく光った気がした


「ふ~ん。私の前でそんなこと言っちゃうんだ。石動くんって本当におもしろい子ね」


さっきの表情と打って変わって無邪気な笑顔を浮べる千景先生


「どういう意味ですか?」


「気にしない気にしない。それより石岡さんに怒られたってなんて言ったの?」


「石岡さんってアーモンドだよねと」


「ぶ、あはははははは。石動くんそれは誰でも怒るわよ」


「千景先生が言えって言ったんでしょうが」


「はぁ。私が言ったのは"キミはスポーツ科のアーモンドだね"と言えって言ったのよ。」


心底呆れたって顔をする千景先生


それだと意味が全然違って聞こえる


失敗したのはオレか


「石動くんと石岡さんとの仲が良好そうに見えなかったからしたお節介だったのに。ぶちこわしにしちゃって」


そう言われると何も言えない


「アーモンドの花言葉は教えてもらえたの?」


「秀に一通り教わりましたよ」


「大杉くんか。微妙なとこね。なんて教わったの?」


思案顔にそう言われたので正直に教わった花言葉を話した

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