色葉
奥にいた人物を一目見たときに驚嘆した


煌びやかで色鮮やかなプラチナブロンド


波打つような長いその髪が陽光を反射する様は一種の芸術


白亜のような白い肌は


古川つばさが周りと比べてあくまで白いというのに対し


目の前少女の白さは圧倒的。種族差ってやつを感じる


それでも十分に人目を引くのにこれまたプロポーションがすごい


制服の上でもわかるのだからかなりナイスバディなんだろう


そして極めつきは綺麗な青い目。澄んだ瞳は宝石のように綺麗


古川つばさを見慣れているから久しく感じていなかった感覚


美しい人だと思った


西洋美。装飾多寡だがそれを当然のように纏う、纏える高貴さがある


「貴方が石動陣ですか?」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え~となぜこの目の前の超絶美人がオレの名前知ってるんだ?


なんかすごく嫌な予感しかしない


「そうですけど。えぇっと貴方はどちら様でしょう?」


「失礼しました。人にたずねる前に自らが名乗るのが礼儀でしたね。1年10組エリサ・フォンリエッタ・スドウ。エリサとお呼びください。こちらは」


「1年9組園原美鈴(そのはらみすず)と申します。私はエリサお嬢様の身の回りのお世話をさせていただいてる者です。以後お見知りおきを」


二人のどこまでも優美なその仕草や物腰は物置のような場所にあっても一切損なわれない


なんていうかオレ激しく場違いだ


本気で出て行きたい


第一接点ないはずだよな?


こんな子一目見たら忘れようがないはずだし



というか清が言ってたのはエリサのことだよな


古川つばさ級の美人は滅多にいないだろうし


はぁ~さっさと用事すませて帰ろう


「用事があると窺ったのですが?」


なんていうかこの人たちを前にすると自然と丁寧な言葉使いになるな


様になってないのはわかっているが、どうしても普通に話せない


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