色葉
真っ直ぐに伸び、陽光の加減でキラキラ輝く闇色の髪


エリサほどではないがそれでも十分に白い肌に浮かぶ、健康そうな赤く潤いのある唇


意思の強さを思わせる冴え冴えとした黒い目


スラーッとしたモデルのようなスタイル


ただ歩いてるだけなのに目が離せなくなる


見惚れさせる


前まで四六時中近くにいたから久しく忘れていた


あいつってこんなに


っと違う


用があるから来ただけだ


あいつに見とれて・・・・・・・・・・・・ない


見とれるなんてありえない


あいつは男。あいつは男。あいつは男


「陣じゃない。どうしたのこんなとこで?」


「あぁ、お前に用があってな。今度の新入生歓迎イベント賭けないか?」


その言葉が余程信じられなかったのか


数瞬ポカンとし、ニヤリと獲物を見つけた獣のような笑みを見せる古川つばさ


「ふぅん。前したときに二度としないって言ってたけど何が・・・・・・・・・・・・・・・」


途中で言葉を無くす古川つばさ。


珍しい。


コイツが黙るなんてどんなマジックだ?


原因を突き止めて次から有効に使いたいな


でも、さっき一瞬だが、暗いというより影のある表情になった気がする。


あれはいつも怒る時の合図だが、怒らせた覚えはないし。一瞬だったから見間違いか?


「陣。その賭けレートはいつもの。敗者は勝者の言うこと1つきくでいいわね?」


オレとこいつが賭けをする時のレートはいつもこれ


前にやった時こいつがキスをしやがったから『二度とやらん』って宣言したが


この賭けするとしないじゃコイツのやる気は段違いだからな


背に腹はかえられん


いや、オレが勝てば万事解決か


「もちろん」


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