色葉
「そう。じゃあ、やっぱりか」


ん?声が小さくて何言ったか聞こえなかった


「何か言ったか?」


「陣には関係無い事よ」


取り付く島もないな


まぁどうせ、ろくなことじゃないだろうからいいや


「あ、石動くん」


声のした方をみれば藤巻がいた


「おう。藤巻」


手をあげて合図するとこっちに寄ってきた


古川つばさがあっちゃぁ~って表情なのはなんでだ?


「石動くんはな・・・・・・・・・・・・んで?」


はにかんだような表情をしてたのになんか表情がストップした


オレに向けられていた質問も最後は古川つばさの方を向いている気がする


「まぁまだ検討中よ。最悪そうかもね」


その言葉に信じられないって顔をした後「ばかぁぁぁぁぁ」って涙声で走り去っていく藤巻


えっと


「藤巻はどうしたんだ?」


「それを私に聞くの?」


鋭く、怖い目で睨まれた


なんでだ?オレは立ってただけで何もしてないんだが


「男ってのはこれだからだめなのよ。気が回らないっていうか。いや、これはただ単にバカなのよね」


なんかスゲェ言い草だな。進学科は男尊女卑が激しいっていうし、ストレスたまってるのかな?


「許してあげようって思ってたけど、女の子泣かした罰よ。賭けを引き受けるのに条件があるわ」


「どんなだ?抱きしめろとか言ったらオレにも考えが」


そこまでで口をふさがれた


「おもしろい冗談言うのね。そんなはずないでしょ?」


なんか本気で怒ってる雰囲気なんだけど・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・誰が怒らせたんだ?



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