桜の嵐
葉桜、舞う
それ以上何も言わせない笑みを見せて。
私は彼の横を通りすぎた。
「それは、今はもう死んだ奴だろう――?」
「え……?」
思いがけず問われた内容に驚いて、振り返った。
強く、腕を握られる。
「いつまで、囚われるつもりなんだ…?美桜には美桜の未来があるだろう…?」
知ってる……?
どうして、――!?
瞬間、頭に血が上って頬が熱くなる。