桜の嵐


 ―――触れ合った唇が、二人の体温でとけてゆく…






 ―――淳兄。

 淳兄の事は、決して忘れない。


 だから……


 貴方を抱えた私ごと好きだと言ってくれた、この人と、



 一緒にいても、いいですか―――?




 ‘ザァァァァ’


 ―――風が、舞う。


 葉桜の向こう、淳兄が笑っているような気がした。








~end
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