秘密な私の愛しき人
それ以上、電話をしていたら泣きそうだったから。



胸が苦しい…



「穂樺?どうかしたか?」


洸くんがヒョコッと隣に来た。



「琉ちゃんに…嘘、つかれちゃった」


心とは裏腹に私は精いっぱいに笑った。



「えっ・・・」


洸くんはびっくりしていた。




お願いだから、そんな顔をしないで…



そう心の中で呟いた。



「そっか…」



洸くんは私の側にきてくれて手をギュっと握った。



「洸くん?」



「荷物、取りに行くか!」


そう言って洸くんは私の手を引きながら家に向かった。



洸くんの手の暖かさが今の私にはすごく心地よかった。













「相変わらず綺麗な家だよな」



< 103 / 231 >

この作品をシェア

pagetop