秘密な私の愛しき人
「琉!」



後ろからまた小実の声が聞こえて近づいてきた。



「なんで、そんなに冷たいの?私達…キスした中じゃない♪」



小実は笑って自分の唇に人差し指をあてた。



「あれはお前が勝手にしてきたんだろ。俺は嫌な気分になったよ」



俺は小実から離れた。



そう。あれは雨が降る日だった。


いきなり角の陰に呼びだされたと思ったら突然、キスをしてきてしかも抱きついてきた。



無論、俺はムカついたし穂樺以外にそんなことされても気分は最悪だった。



俺には穂樺しかいらないのに…




「頼むから俺に近づくな」



俺は小実の腕を払って、また歩き始めた。














「…あの子とうまくいってないんでしょ?」


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