秘密な私の愛しき人
!?



私はびっくりして目を見開いた。



「再会したときから…ずっと思ってきた」



洸くんの抱きしめる力が強くなった。



「まっ、待って…洸くん。私には…‥」



私には琉ちゃんがいる。


駄目だと思って洸くんの体を押した。


でも洸くんには力じゃ適わなくて、余計に抱きしめられてしまった。



「わかってる。穂樺には兄貴がいることぐらい。だから、この気持ちを伝えるつもりはなかった。

だけど!あいつのせいで穂樺が悲しい思いをするのはもう嫌なんだ!」



洸くんの声が廊下に響いた。


もう顔なんて見なくたってさっきから真剣だってことはわかってる。


私は洸くんを拒絶はできなかった。



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