秘密な私の愛しき人
そう思うと胸がズキッと痛んだ。



「…伊沢さん、イスに座ってて待っててください」



何故かそう言って校長と担任は部屋を出て行ってしまった。



「はぁ~」



私はとりあえずイスに座った。



たぶん、これで私は退学。


もちろん親に連絡行くから琉ちゃんとは…“離婚”、になるのかな?



そう思うと涙が目に溜まってきた。



琉、ちゃん……



こんな不安になるときこそ…


会いたい―…!




“ガラッ”



いきなり後ろのドアが開いた。



そこにいたのは校長と担任。


そして--



「琉ちゃん!?」


私は思わず立ち上がった。




今日は選択授業がある日。


でも今の時間には仕事場に戻っているはず。



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