秘密な私の愛しき人
どうして…?



「穂樺。大丈夫か?」


琉ちゃんは私の隣に来てくれた。



なんで、ここに?



「話、聞いた。……バレたんだってな」


琉ちゃんは少し悲しそうに笑った。



また事の重大さに気付く。



「ごめんなさい…。私…ッ!」



1粒の涙が頬を伝った。



「2人ともそこに座りなさい」


校長に促されて私は涙を拭って座った。



「まず、風内さんにお聞きしますが…け、結婚しているというのは本当ですか?」



「はい」



琉ちゃんはハッキリ答えてくれた。



それだけで嬉しくなる。



けど……



「風内さんは外部講師とはいえ教師と生徒が結婚しているというのは、あまりにも見逃せません」



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