秘密な私の愛しき人
また言われてしまった。



「伊沢 穂樺さん」



「は、はい」


フルネームで言われたから少しびっくりした。




「あなたには…数日間の自宅謹慎をくだします」



えっ……



「この問題の内容は学校で決定します。そして数日後に処分を言い渡します」



心の中に鉛を放り込まれたように重くなった。


自宅謹慎…



「とりあえず今日は風内さんと一緒に帰りなさい」



「……」



私は茫然としていた。



「穂樺、帰ろう」



琉ちゃんに背中を押されて私達は校長室を後にした。








「車、回してくるからそこで待ってて」



そう言って琉ちゃんは駐車場に走って行った。



あの後、私は教室に鞄を取りに行った。



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