秘密な私の愛しき人
「別に騒ぎとかにはなってねーよ。
ぁ、穂樺のクラス担任は少しピリピリしているけど」



そりゃあそうか。自分の生徒が問題起こしたんだからな。


しかも卒業間近に。



「親父たちも心配してる。穂樺の両親には言ったのか?」



「あぁ。行って説明してきた」



その日の夜に謝りに行った。



穂樺の親父さんは難しい顔をして「学校の処分次第」だけ言っていた。



穂樺のお袋さんは気を使ってくれたが心配そうな顔をしていた。



「ふ~ん…。で、穂樺は?」



「言われた通り家にいるよ」



この3日間、一歩も外に出ていない。


ずっと家事とかをしてくれている。



笑っているが…やっぱり心の底からは笑っていないんだよな。



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