秘密な私の愛しき人
きっと不安だと思う。


出来ることなら変わってやりたいぐらい見ていて痛々しい。




「兄貴達は…これからどうするわけ?」



「これからって…」



「穂樺が退学になったら離婚って約束だろ?」



たぶん、こいつもなんだかんだで気にかけているんだろうな。



少し嬉しくなる。



「…もし、離婚したとしても俺は穂樺と離れる気はない。

もう1度、説得して結婚してみせる。何年かかろうとも」



俺にはこれしか思いつかなかった。



だってさ…



「俺は、もう穂樺と別れることなんて出来ないんだからな」



俺はニッと笑った。



俺には穂樺のいない人生は考えられないぐらいに大切な人。



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