秘密な私の愛しき人
琉ちゃんは再び悲しそうな顔をする。



それは私も同じ。


でも…結婚しているとバレテもこの処分は1番軽かったのかもしれない。



「だから…今日の夜には家に一旦帰ろうと思う」



さっきお母さんに電話したら喜んでいた。



もちろん退学がなくなったこともだけど、やっぱりまた一緒に暮らせることが本音としては嬉しかったのかも…



「うん、わかった」



「でも大丈夫だよ!卒業までっていっても後少しだから」


私は笑った。



大丈夫。離婚を考えるとずっとこっちのがいい。



すると琉ちゃんは私の頭を撫で始めた。



「穂樺…。あと少ししか一緒にいられないし、本当のこと言ってよ」


琉ちゃんの瞳が私をじっと見る。



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