秘密な私の愛しき人
そう。

私は最後まで進路を悩んでいた。


琉ちゃんは「好きにしていい」と言ってくれたから余計に。




そして…決めた。




「私…調理学校に通うことにしたの」



琉ちゃんの支えになりたくて、頑張りたくて決めた進路。



「そっか……お互い頑張ろうね!」



「うん!――美佳。私達、離れても親友だよね?」



そう言うと美佳は一瞬キョトンとなった。



「当たり前じゃん!」


そう言ってニッと笑ってくれた。











「それじゃあ卒業生は体育館に」


担任が知らせにきた。



もう、この教室とはお別れ。


これから卒業だ。



私は体育館に入った。



中は飾り付けをしてあってすでに保護者や在校生などはすでに座っている。



この雰囲気がこれが“現実”だと痛いほど突きつけてくる。




『今から卒業証書授与式を執り行います』



教頭のかけ声で卒業式が始まった。



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