秘密な私の愛しき人
「穂樺、おっせーよ!」


洸くんが待ちきれなくなったみたいでまた教室にやってきた。


「あっ、ごめんね!帰ろっか」


私は慌てて鞄を持った。


「穂樺!…人の気持ちってね…凄く思い通りにならないの。
頭じゃわかっても心がついていかない。しかも、その心はなかなか変われない。特に人を思う気持ちはね…」


美佳… どういう意味?


「じゃあバイバイ」


私が少し固まってたら美佳はいつも通りの笑顔に戻っていた。


「また明日ね」


そう言って私は教室を出た。


なんだったんだだろ? 今の…


私の頭の中は?だらけだった。








でもこのときの私は全然わかっていなかった。
皆の気持ち…
美佳は気付いてていたんだ。だから、あんなことを私に言ったんだ…








< 47 / 231 >

この作品をシェア

pagetop