秘密な私の愛しき人
「穂樺。いってくるな!」


「いってらっしゃい。琉…」


最後まで言わせてくれなかったから。
だって琉ちゃんが私の口をふさいだから…


また赤くなる私。


「じゃあな」


そう言って出かけた。


こういう時間が夫婦なんだって感じがするなぁ。


「よし!私も行こう」



こうして私は学校へ行った。








「穂樺!おはよう!」


「あっ!美佳、おはよう」


この人は私の小さい頃からの親友の『有川 美佳(アリカワ ミカ)』
私と琉ちゃんの関係を唯一知る明るくていつも励ましてくれるんだ。


「ねぇねぇ、今日は琉さん来る日よね」


美佳が小さい声で言う。


「うん!すっごく嬉しいなぁ」

< 9 / 231 >

この作品をシェア

pagetop