Love Step
翌日、オフィスで仕事をしていた雪哉はふと棚の上の紙袋に目を止めた。
中身は重箱だ。
まだ返していなかったな……。
~~~♪
机の上に置かれた携帯電話が鳴った。
着信はタイミングよく彩だ。
「もしもし?」
『雪哉さん、彩です 今大丈夫ですか?』
「ええ 先日はご馳走様 重箱を返そうと思っていたところなんだ」
『私の事、考えてくれていたんですね』
嬉しそうな彩の声に雪哉はばつの悪そうな顔になった。
イスから立ち上がり携帯電話を耳にあてながら窓の外に視線を落とすと、真夏の太陽を避けるように人通りがあまりない事に気づく。
外は暑そうだな。
『……哉さん?雪哉さん?』
「え?あぁ……」
『お仕事、お忙しいんですね 今日の夜、お食事にお誘いしようかなって思ったんですけど……』
「いいよ 8時にリヨンで良いかな?」
リヨンは先日、4人で会った店だ。
『もちろんです!』
嬉しさに弾んだ声がした。
携帯電話を切り、イスに座った雪哉は背もたれに身体を預けた。
彩が自分に好意を持っているのは十分承知している。
杏梨を傷つけない為にも彩には恋愛感情がない事をはっきり言うべきだろう。
このあやふやな関係をはっきりさせるべきだと雪哉は考えた。
中身は重箱だ。
まだ返していなかったな……。
~~~♪
机の上に置かれた携帯電話が鳴った。
着信はタイミングよく彩だ。
「もしもし?」
『雪哉さん、彩です 今大丈夫ですか?』
「ええ 先日はご馳走様 重箱を返そうと思っていたところなんだ」
『私の事、考えてくれていたんですね』
嬉しそうな彩の声に雪哉はばつの悪そうな顔になった。
イスから立ち上がり携帯電話を耳にあてながら窓の外に視線を落とすと、真夏の太陽を避けるように人通りがあまりない事に気づく。
外は暑そうだな。
『……哉さん?雪哉さん?』
「え?あぁ……」
『お仕事、お忙しいんですね 今日の夜、お食事にお誘いしようかなって思ったんですけど……』
「いいよ 8時にリヨンで良いかな?」
リヨンは先日、4人で会った店だ。
『もちろんです!』
嬉しさに弾んだ声がした。
携帯電話を切り、イスに座った雪哉は背もたれに身体を預けた。
彩が自分に好意を持っているのは十分承知している。
杏梨を傷つけない為にも彩には恋愛感情がない事をはっきり言うべきだろう。
このあやふやな関係をはっきりさせるべきだと雪哉は考えた。