Love Step
1時間後、峻は歩いてスタバに向かっていた。


すげぇ……暑い……。

あ~ 海行きてぇ。

……誰と行こうか。


そう思った時、梨沙ではなく杏梨の顔が思い浮かんだ。


「はぁ~」

無意識にため息を吐いた。



意外と店内は空いていた。


ファッション雑誌をパラパラとめくっている梨沙を見つけた。


テーブルの前に立つと梨沙が顔を上げた。


「ごめん 待たせた」


「ううん こんな所だからナンパもなかったしぃ」


1時間、峻を待つ間に3人の男に声をかけられた。


どれも峻より容姿がおとるチャラ男。


目の前に立つ峻を見て梨沙の胸はトクンと高鳴った。


「出る?」


「う、うん」


目の前のアイスカフェラテは二杯目で氷だけになっていた。


梨沙は雑誌を持って立ち上がった。




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