Love Step
「杏梨?」
背後から雪哉の声がした。
雪哉の声に杏梨はビクッと肩を震わせ振り返る。
「ゆき……ちゃん……」
「どうしてここに?」
彩は泣き、杏梨は動揺した顔をしている。
雪哉は杏梨を彩に会わせたくなかった。
彩に会えば杏梨は傷つくに違いない。
しかし、今の状況は彩が傷ついたように肩を震わせて泣いている。
「何があった?」
雪哉に優しく問いかけられた杏梨だが答えられなかった。
気まずい沈黙が部屋に流れた。
「杏梨?」
「雪哉さん、杏梨ちゃんは何も悪くないの 涙腺が弱くなっちゃって……涙が出てしまったの」
涙を拭いた彩が口を開いた。
「杏梨ちゃん、雪哉さんがいなくて寂しくなって来たのよね? 今日は杏梨ちゃんの為に帰ってあげて?」
彩の言葉を聞くたびに、杏梨はどんどん胸が痛くなった。
「……帰る」
杏梨は雪哉の横をすり抜けドアに向かった。
「杏梨!」
雪哉の呼ぶ声にも止まらずに杏梨は病室を出た。
背後から雪哉の声がした。
雪哉の声に杏梨はビクッと肩を震わせ振り返る。
「ゆき……ちゃん……」
「どうしてここに?」
彩は泣き、杏梨は動揺した顔をしている。
雪哉は杏梨を彩に会わせたくなかった。
彩に会えば杏梨は傷つくに違いない。
しかし、今の状況は彩が傷ついたように肩を震わせて泣いている。
「何があった?」
雪哉に優しく問いかけられた杏梨だが答えられなかった。
気まずい沈黙が部屋に流れた。
「杏梨?」
「雪哉さん、杏梨ちゃんは何も悪くないの 涙腺が弱くなっちゃって……涙が出てしまったの」
涙を拭いた彩が口を開いた。
「杏梨ちゃん、雪哉さんがいなくて寂しくなって来たのよね? 今日は杏梨ちゃんの為に帰ってあげて?」
彩の言葉を聞くたびに、杏梨はどんどん胸が痛くなった。
「……帰る」
杏梨は雪哉の横をすり抜けドアに向かった。
「杏梨!」
雪哉の呼ぶ声にも止まらずに杏梨は病室を出た。