Love Step

つぶれそうな想い

マンションへ1人で帰って来た。



シーンと静まり返った部屋に雪哉がいない事に、気分が落ち込んでいくのが分かる。




雪哉に残るように言ったのは自分だ。



だからいないゆきちゃんを責めるのは間違っている。




でも、追いかけてきて欲しかった気持ちも否めない。




部屋の中は真夏の熱気でムッとした暑さなのだが、寒さを感じてぎゅっと自分の身体を両腕で抱きしめた。



何がなんだか分からないよう……。


彩さんの一途な想いに負けそうになる。


行かなければ良かった……。


彩さんのゆきちゃんへの想いはすごい。


それを見せ付けられてしまった今、わたしはどうして良いのか分からなくなった。


わたしは彩さん以上にゆきちゃんを愛しているのかな……。


小さい頃からの憧れの存在だったから……


唯一……怖くない男の人だったから……


ゆきちゃんを好きだったの?



考えれば考えるほど、自分の考えがだんだんとネガティブになっていく。



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