Love Step
何もする事がない貴美香は荷物の整理でもしようと棚に手を伸ばした。
「これは、何かしら?」
手にしたのは紙袋。
「軽いのね……」
紙袋を開けてみると黒いドレスと黒いパンプス。
きれいだったと思われるドレスはぼろきれのようだ。
パンプスも片方の紐が切れている。
この2つはもう二度と身につけられないだろう。
「まさか……杏梨の……?」
娘がこのドレスの持ち主とは到底思えない。
「まさかね こんな露出度の高いドレスを杏梨が着るわけがないわ」
娘がこのドレスを着たところを想像できない。
「それ、わたしが着ていたの」
紙袋のガサガサ音で目が覚めた杏梨は母親を見ていた。
「あら……」
娘の口から出た言葉に呆気に取られた状態で言葉が出なかった。
「ゆきちゃんとデートだったの」
「いつの間にこんなドレスを着られる様になったわけ?知りたいわ」
杏梨は自由の利く左手で起き上がろうとした。
全身の痛みで顔が歪む。
貴美香は手を貸して起き上がるのを手伝った。
「何か飲む?」
「お水」
水を一口飲んだ杏梨は大きく息を吐いた。
「これは、何かしら?」
手にしたのは紙袋。
「軽いのね……」
紙袋を開けてみると黒いドレスと黒いパンプス。
きれいだったと思われるドレスはぼろきれのようだ。
パンプスも片方の紐が切れている。
この2つはもう二度と身につけられないだろう。
「まさか……杏梨の……?」
娘がこのドレスの持ち主とは到底思えない。
「まさかね こんな露出度の高いドレスを杏梨が着るわけがないわ」
娘がこのドレスを着たところを想像できない。
「それ、わたしが着ていたの」
紙袋のガサガサ音で目が覚めた杏梨は母親を見ていた。
「あら……」
娘の口から出た言葉に呆気に取られた状態で言葉が出なかった。
「ゆきちゃんとデートだったの」
「いつの間にこんなドレスを着られる様になったわけ?知りたいわ」
杏梨は自由の利く左手で起き上がろうとした。
全身の痛みで顔が歪む。
貴美香は手を貸して起き上がるのを手伝った。
「何か飲む?」
「お水」
水を一口飲んだ杏梨は大きく息を吐いた。