Love Step
ベビーピンクのざっくり編んだセーターをめぐみが持ってきた。
「秋のヘアーカタログだからこれ着てね」
上半身しか映らないから下は今の木綿の白いスカートで問題ない。
素材が少しちぐはぐだが、色的には可愛い。
「休憩室で着替えましょう」
杏梨を立たせると休憩室へ行った。
* * * * * *
ピーーーー
カシャカシャ
カメラのシャッター音がシーンと静まり返った店内に響く。
「顔が硬いな……君、もっと自然に笑えないの?」
カメラマンの容赦ない言葉が杏梨に向けられる。
それを聞いていた遼平はハラハラし落ち着かない気分になる。
すぐ隣には雪哉が腕を組んで撮影を見ているからだ。
大事な杏梨ちゃんにそんな言葉を言ったら……。
雪哉が怒ってしまうのではないかと心配になる。
杏梨は笑うのだがカメラマンは表情が硬いという。
「ほら、いつも笑うみたいに笑えよ?」
プロのモデルでない事を聞かされていないカメラマンは指示を出す。
「いつも……って……」
笑って見せるがなんだか引きつった笑いになってしまう。
カシャカシャ
シャッターを切ってからカメラマンが怒った顔をして顔を上げた。
「おい、やる気があるのか!?お前プロだろ!」
杏梨はビクッと身体を震わせた。
「す、すみません……」
初対面の男性に怒られて杏梨は今にも泣き出しそうだった。
身体が震える。
「杏梨ちゃん……あの――」
遼平が杏梨を少し休ませようと声をかけようとした時、隣にいた雪哉が動いた。
「秋のヘアーカタログだからこれ着てね」
上半身しか映らないから下は今の木綿の白いスカートで問題ない。
素材が少しちぐはぐだが、色的には可愛い。
「休憩室で着替えましょう」
杏梨を立たせると休憩室へ行った。
* * * * * *
ピーーーー
カシャカシャ
カメラのシャッター音がシーンと静まり返った店内に響く。
「顔が硬いな……君、もっと自然に笑えないの?」
カメラマンの容赦ない言葉が杏梨に向けられる。
それを聞いていた遼平はハラハラし落ち着かない気分になる。
すぐ隣には雪哉が腕を組んで撮影を見ているからだ。
大事な杏梨ちゃんにそんな言葉を言ったら……。
雪哉が怒ってしまうのではないかと心配になる。
杏梨は笑うのだがカメラマンは表情が硬いという。
「ほら、いつも笑うみたいに笑えよ?」
プロのモデルでない事を聞かされていないカメラマンは指示を出す。
「いつも……って……」
笑って見せるがなんだか引きつった笑いになってしまう。
カシャカシャ
シャッターを切ってからカメラマンが怒った顔をして顔を上げた。
「おい、やる気があるのか!?お前プロだろ!」
杏梨はビクッと身体を震わせた。
「す、すみません……」
初対面の男性に怒られて杏梨は今にも泣き出しそうだった。
身体が震える。
「杏梨ちゃん……あの――」
遼平が杏梨を少し休ませようと声をかけようとした時、隣にいた雪哉が動いた。