Love Step
杏梨も雪哉の背後を見る。



「あれ?……遼平さんだ」



こんな所で会うなんて奇遇だななんて思っていると遼平が3人に近づいてきた。



「こんばんは 遼平さん♪遼平さんも花火を見に来たんですか?」



杏梨は偶然に会えて喜んだ。



「えっ?そ、そうなんだ」



雪哉は遼平より香澄の顔に視線を移した。



顔がこころなしか赤く見える。



「1人なんですか?」



「い、いや 待ち合わせなんだ」



杏梨の質問に戸惑い、遼平は頭をガシガシかく。



「じゃあ、そろった所で行こうか」



雪哉が言うと香澄がハッと顔を上げる。



「ゆきちゃん、何を言ってるの?香澄ちゃんの彼氏さんが来てないんだよ?」



杏梨が大きくかぶりを振りながら言う。



「あ、杏梨っ」



さっきより頬を赤くさせた香澄が呼ぶ。



「なあに?」



「お、俺が彼氏なんだ」
「りょ、遼平さんが彼なのっ!」



2人の言葉がかぶり杏梨はポカンと口を開けて見る。



「え?りょ?彼?」



はてなマークがいっぱいの杏梨の肩に雪哉の手が置かれた。



「本当に杏梨は鈍いな 香澄ちゃんの彼氏は遼平らしい」



雪哉が恥ずかしそうな2人の変わりに言う。



「え?えーーーーーーーーーーっ!?」



杏梨は驚いて2人を交互に見比べた。



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