Love Step
杏梨と香澄をはさむようにして雪哉と遼平が座る。
座った遼平の手が香澄の腰に回るのを目にした杏梨は隣に座っている雪哉を見た。
「どうした?」
「えっ?ううん ゆきちゃん、手貸して」
黙ったまま手を差し出されると杏梨はその手を握った。
香澄と遼平を見ていたら甘えたくなったのだ。
「ありがと」
雪哉を見て微笑を浮かべた。
「どういたしまして」
雪哉は顔を近づけるとこめかみに軽くキスを落とした。
* * * * * *
花火大会は華やかに終幕し、駅に向かってぞろぞろと人の波が動く。
歩いていると斜め横を行く男を見て杏梨はハッとなった。
あの男の人……?
階段でぶつかった男に似ている。
杏梨は男の顔をよく見ようと近づいた。
「あっ!杏梨っ!?」
香澄が呼び止めたが杏梨の姿が混雑した人ごみに消された。
「雪哉さんっ!杏梨が離れちゃったんです!」
香澄が前を歩く雪哉の腕を掴んだ。
座った遼平の手が香澄の腰に回るのを目にした杏梨は隣に座っている雪哉を見た。
「どうした?」
「えっ?ううん ゆきちゃん、手貸して」
黙ったまま手を差し出されると杏梨はその手を握った。
香澄と遼平を見ていたら甘えたくなったのだ。
「ありがと」
雪哉を見て微笑を浮かべた。
「どういたしまして」
雪哉は顔を近づけるとこめかみに軽くキスを落とした。
* * * * * *
花火大会は華やかに終幕し、駅に向かってぞろぞろと人の波が動く。
歩いていると斜め横を行く男を見て杏梨はハッとなった。
あの男の人……?
階段でぶつかった男に似ている。
杏梨は男の顔をよく見ようと近づいた。
「あっ!杏梨っ!?」
香澄が呼び止めたが杏梨の姿が混雑した人ごみに消された。
「雪哉さんっ!杏梨が離れちゃったんです!」
香澄が前を歩く雪哉の腕を掴んだ。