Love Step
杏梨はキョロキョロと辺りを見回した。
「えっと、駅の手前の交差点にもうすぐ着く所」
『わかった 改札の手前にいるから気をつけて来て』
「あ、うん」
電話を切った杏梨は駅へと急ぎ足になった。
「杏梨、大丈夫ですか?」
電話を切った雪哉に香澄が聞く。
「あぁ もうすぐここへ来るよ 心配をかけたね」
「いいえ、あの時、杏梨が誰かを追いかけた気がして……なんだか心配になっちゃったんです」
「誰かを追いかけた?」
雪哉が片方の眉を上げた。
「あっ、でもはぐれただけだと思います きっとあたしの思い過ごしです」
待っていると雪哉をちらちら見ていく女の子たちがいる。
立っているだけで目立つのだ。
「雪哉さん、そのサングラスをかけていてください じゃないと、女の子たちが並んじゃいますよ?」
「え?」
杏梨がくると思われる方向を見ていた雪哉は香澄に顔を向けた。
「だって、雪哉さん 有名人だから」
浴衣姿の女の子たちが遠巻きに見ている。
「雪哉さんは目立つからな」
背が高く、均整の取れたスタイルに整った顔。
実業家でしかもその手が魔法の手と呼ばれるほどの美容師だ。
「ゆきちゃん!香澄ちゃん!遼平さんっ!」
小走りで杏梨が駆け寄ってきた。
「えっと、駅の手前の交差点にもうすぐ着く所」
『わかった 改札の手前にいるから気をつけて来て』
「あ、うん」
電話を切った杏梨は駅へと急ぎ足になった。
「杏梨、大丈夫ですか?」
電話を切った雪哉に香澄が聞く。
「あぁ もうすぐここへ来るよ 心配をかけたね」
「いいえ、あの時、杏梨が誰かを追いかけた気がして……なんだか心配になっちゃったんです」
「誰かを追いかけた?」
雪哉が片方の眉を上げた。
「あっ、でもはぐれただけだと思います きっとあたしの思い過ごしです」
待っていると雪哉をちらちら見ていく女の子たちがいる。
立っているだけで目立つのだ。
「雪哉さん、そのサングラスをかけていてください じゃないと、女の子たちが並んじゃいますよ?」
「え?」
杏梨がくると思われる方向を見ていた雪哉は香澄に顔を向けた。
「だって、雪哉さん 有名人だから」
浴衣姿の女の子たちが遠巻きに見ている。
「雪哉さんは目立つからな」
背が高く、均整の取れたスタイルに整った顔。
実業家でしかもその手が魔法の手と呼ばれるほどの美容師だ。
「ゆきちゃん!香澄ちゃん!遼平さんっ!」
小走りで杏梨が駆け寄ってきた。