Love Step
「いらっしゃいませ 峻君」
若者に流行っているサーフブランドの白地のポロシャツに膝丈の切りっぱなしのジーンズを着た峻が来店した。
顔はどことなく不機嫌そうに口元を歪めている。
「こんにちは 雪哉さん」
声もトーンが少し低い。
「イメージチェンジしたいって聞いたけど?」
「ええ 社長が新しいイメージで売り出したいって言うので」
モデルは小遣い稼ぎのアルバイトのはずだったのに売れるにつれてこの仕事が楽しくなっていた。
だから社長の要望にも素直に聞き入れたのだ。
イメージチェンジをさせたいのは、悪女のレッテルを貼られた姉のせいだ。
しかし社長が雪哉さんに頼むとは思ってもみなかったよ。
この人を前にすると俺の自信があっけなく崩れ去っていくから会わないに越した事はない。
「あ!これ杏梨に渡してくれませんか?」
手にしていた40センチ四方の黒地に白の大きなロゴの入ったトートバック。
峻がモデルをしているブランド服のものだ。
「これを?杏梨に?」
なにやら手渡されて雪哉の片方の眉が上がる。
「この前、入院していた時に何も渡せなかったので・・・それと姉の付き添いで海外に行ったのでチョコレート、あと前に話していた作家の小説、俺読み終わったんで」
って、俺 何言い訳がましく言ってるんだ!?
「あぁ ありがとう 彩はもう行ったんだね?」
少し笑いを含んだ声がした。
「ええ 語学留学を兼ねてあちこち旅行するみたいです」
「そう、良かった じゃあ、これは杏梨に渡しておくよ」
「けがの具合は?」
「良くなっているよ 1週間以内にギプスが取れるんじゃないかな」
若者に流行っているサーフブランドの白地のポロシャツに膝丈の切りっぱなしのジーンズを着た峻が来店した。
顔はどことなく不機嫌そうに口元を歪めている。
「こんにちは 雪哉さん」
声もトーンが少し低い。
「イメージチェンジしたいって聞いたけど?」
「ええ 社長が新しいイメージで売り出したいって言うので」
モデルは小遣い稼ぎのアルバイトのはずだったのに売れるにつれてこの仕事が楽しくなっていた。
だから社長の要望にも素直に聞き入れたのだ。
イメージチェンジをさせたいのは、悪女のレッテルを貼られた姉のせいだ。
しかし社長が雪哉さんに頼むとは思ってもみなかったよ。
この人を前にすると俺の自信があっけなく崩れ去っていくから会わないに越した事はない。
「あ!これ杏梨に渡してくれませんか?」
手にしていた40センチ四方の黒地に白の大きなロゴの入ったトートバック。
峻がモデルをしているブランド服のものだ。
「これを?杏梨に?」
なにやら手渡されて雪哉の片方の眉が上がる。
「この前、入院していた時に何も渡せなかったので・・・それと姉の付き添いで海外に行ったのでチョコレート、あと前に話していた作家の小説、俺読み終わったんで」
って、俺 何言い訳がましく言ってるんだ!?
「あぁ ありがとう 彩はもう行ったんだね?」
少し笑いを含んだ声がした。
「ええ 語学留学を兼ねてあちこち旅行するみたいです」
「そう、良かった じゃあ、これは杏梨に渡しておくよ」
「けがの具合は?」
「良くなっているよ 1週間以内にギプスが取れるんじゃないかな」