Love Step
雪哉は黙ったまま近づくと、杏梨が落とした週刊誌を拾った。



「ゆきちゃん……」



何と言って良いのか分からず雪哉をじっと見つめたままだ。



「すまない……杏梨に迷惑がかかるかもしれない」



「……ここに書いてあることって本当?どうして美咲さんはこんな告白したの?」



「とにかく座ろう」



雪哉は杏梨の肩に手を回すとソファーに座らせた。



そして冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを2本持ってきた。



キャップを開けて杏梨に手渡す。



「飲んで?」



杏梨が受け取ると自分もキャップを開けてゴクゴクと飲む。



「……美咲から電話があった 飲んだ席でつい話してしまったそうだ そうしたらこんな記事になったと 今彼女の所属するプロダクションが調べているらしい」



「そんな……」



「美咲やその他の付き合いをかかれるのは仕方がないが、杏梨の事を酷く言われるのは許せない」



まだ入っているペットボトルを握りつぶしそうな勢いだ。



「わたしの事は大丈夫だよ 驚いただけ……」



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