Love Step
* * * * * *
「今日も送って行ってあげる」
放課後、帰る仕度をしていた杏梨に香澄が近づいてきて言う。
数日間、香澄は杏梨を心配して一緒に帰ってくれていたのだ。
「もう1人で大丈夫だよ」
記者が近づいてくる様子はなかった。
「あたしの事なら気にしなくて良いんだよ?別に用もないし」
最近、杏梨は思い悩んでいるように見える。
雪哉さんのことがあるから悩まない方がおかしいけれど。
あまり笑顔を見せなくなった杏梨が心配だった。
「香澄ちゃん……」
「いいからっ、一緒に帰ろう♪」
* * * * *
「君、杏梨ちゃんだよね?」
駅の改札を出るとサラリーマン風の男性と紺色のスーツを着た女性に声をかけられた。
「違います」
杏梨の隣にいた香澄がぶっきらぼうに言う。
「君じゃないよ 隣の子」
グレーのスーツ姿でノンフレームのメガネをかけている男が言う。
「だから違うって言ってるんです!行こう」
香澄は頬を膨らませ、杏梨の腕を掴んだ。
「杏梨ちゃんに話が聞きたいの」
今まで黙っていた男性より少し年上に見える女性が言った。
そして名刺入れから一枚名刺を取り出し杏梨の手に持たせる。
「今日も送って行ってあげる」
放課後、帰る仕度をしていた杏梨に香澄が近づいてきて言う。
数日間、香澄は杏梨を心配して一緒に帰ってくれていたのだ。
「もう1人で大丈夫だよ」
記者が近づいてくる様子はなかった。
「あたしの事なら気にしなくて良いんだよ?別に用もないし」
最近、杏梨は思い悩んでいるように見える。
雪哉さんのことがあるから悩まない方がおかしいけれど。
あまり笑顔を見せなくなった杏梨が心配だった。
「香澄ちゃん……」
「いいからっ、一緒に帰ろう♪」
* * * * *
「君、杏梨ちゃんだよね?」
駅の改札を出るとサラリーマン風の男性と紺色のスーツを着た女性に声をかけられた。
「違います」
杏梨の隣にいた香澄がぶっきらぼうに言う。
「君じゃないよ 隣の子」
グレーのスーツ姿でノンフレームのメガネをかけている男が言う。
「だから違うって言ってるんです!行こう」
香澄は頬を膨らませ、杏梨の腕を掴んだ。
「杏梨ちゃんに話が聞きたいの」
今まで黙っていた男性より少し年上に見える女性が言った。
そして名刺入れから一枚名刺を取り出し杏梨の手に持たせる。